交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
通学路内における児童の歩行特性の定量的把握と道路環境が与える影響に関する分析
村松 尚人杉木 直松尾 幸二郎水谷 晃啓
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2019 年 5 巻 2 号 p. A_233-A_241

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抄録

通学時,児童は道草遊びを伴いながら歩行するため,通学路における児童の歩行特性は特殊なものとなっていることが予測される.通学路における児童の歩行特性は,通学路を児童のあそび空間と捉えて議論するうえで非常に重要な事項となる.そこで本研究では,下校時の通学路を対象とした定点ビデオ観測調査結果をもとに,各対象区間の幅員を -11(中心 0)で標準化したうえで,通過位置分布,横断方向移動量分布から児童の歩行位置と活動量に関する分析を行い,児童の歩行特性と通学路環境との関係についての考察を行った.その結果として,児童の通過位置や横断方向移動量は,幅員が大きいグループでは幅員,交通量による影響を受けやすく,幅員が小さいグループでは道路境界条件の影響を受けやすいことが明らかとなった.

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© 2019 一般社団法人 交通工学研究会
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