2019 年 5 巻 2 号 p. A_56-A_63
津波などの自動車避難では、一方通行化により容量拡大を図るコントラフロー施策が有効であるという意見がある。しかし実際の避難時にも避難方向と逆方向の交通も観測されていることを考えると、コントラフローは、効果が確実に得られる最小限の区間に適用することが望ましい。筆者らは、自ら運転ができない避難者の途中乗車を考慮できる津波避難モデルを開発した。本研究ではこのモデルにコントラフロー区間の最適化を組み込み、市町村レベルの仮想ネットワークに適用した。分析の結果、自ら運転できる避難者の割合が小さい場合、途中乗車に先立つ逆向き交通を流す必要性があるため、コントラフローの適用区間は少なくなることがわかった。その一方で、パラメータの変動によらず常にコントラフロー化される区間が存在することが確認できた。