2019 年 5 巻 4 号 p. A_24-A_31
従来の「走る,曲がる,止まる」に加えて,自動車の新たな機能の一つとして「繋がる」に注目が集まっている.この「繋がる」という機能は,路車間・車車間通信の両システムが連携する協調 ITS において今後更なる活用が期待される機能である.また,車車間通信が実用化されるにあたって車単体で取得することが出来ない範囲を提供する先読み情報の重要性が更に高まると思われる. 本研究では,路車間・車車間通信サービスの一例として,路車間通信による渋滞末尾情報と車車間通信による先々行車両の加減速情報がドライバの運転行動に与える影響の違いを DS を用いて比較した.その結果,加減速情報を提供することで,ドライバに安全な走行を促すことに寄与し,渋滞末尾情報を提供することで,ドライバの安全意識を向上させることに寄与することが示唆された.