2020 年 6 巻 2 号 p. A_206-A_215
本研究では、国土交通省の技術基準を参考に各地で設置されてきたハンプについて、形状、自動車に与える垂直加速度と速度抑制効果の関係について検討した。その結果、対象とした現場打ちアスファルトのハンプについて、高さが基準より低いものや、勾配部の緩急が小さくサイン波の形状を再現できておらず最大勾配も小さくなっているものがあることが分かった。速度調査結果からは、上りの最大勾配が小さいほどハンプ通過時の速度抑制効果が小さい可能性が見られた。加速度調査からは、上り最大勾配が小さいほど運転席背もたれの垂直加速度が小さい傾向が見られた。垂直加速度による不快感が小さくなり、速度抑制効果を十分に発揮していないことが考えられる。