2020 年 6 巻 2 号 p. B_29-B_36
年間約 200 件程度発生する高速道路の逆走に対し様々な逆走対策を進めているが、依然として逆走は発生しており更なる逆走対策の検討が必要である。 逆走の約 7 割が高齢者であり、認知機能低下が疑われる人も含まれる。本研究では、CG により高速道路 IC 接続交差点を再現し、ドライビングシミュレータにより健常高齢者と MCI 有病者に走行してもらい、逆走発生状況や視行動を分析した。 その結果、両者の逆走発生状況に有意差は見られなかった。また、逆走し続けた被験者は、正しく走行した被験者と比べて視行動範囲が狭い傾向が見られた。従って、逆走し続けた被験者の視行動範囲等を踏まえた逆走対策の検討が必要だと判明した。