本研究では,常磐自動車道の要事故対策区間の一つであるカーブ区間(R1600m)の手前において減速マーク表示を施工し,ETC2.0 プローブデータに基づく車速分布の分析,対照群との比較検討(平・休,平均・90%タイル速度)を通じて,減速マーク表示を構成するラインの間隔がどのように減少すれば減速効果が高くなるのかを検証した.その際,減速マーク表示の配列と施工の手戻りを考慮し,減速マーク表示の配列に関する段階施工を実施した.また,減速マーク表示を施工した介入群(常磐道)との比較検討を行うため,道路構造が類似している九州自動車道と館山自動車道の区間を対照群として選定した. 検証の結果,減速マーク表示設置区間内のカーブ寄りである後半部分において,ライン間隔を狭くすることが,より高い減速効果減速効果をもたらす,という従来の知見を再確認できた.