2021 年 7 巻 2 号 p. A_207-A_215
本研究では、1968年から10年毎に5回の大規模な調査が継続的に実施されてきた東京都市圏PT調査データに基づき、「ライフステージ(年齢)」を軸にし、「時代」「世代」といった要素を加え、社会経済状況の変化に対応した交通行動変化、及びその要因を考察した。その結果、①外出率が増加している要因は「時代」よりも「世代」の影響が強いこと、②ネット生成原単位・通勤目的のネット原単位の変化の要因は「年齢」と「世代」の影響によるものであること、③私事目的のネット原単位の変化の要因は「年齢」の影響によるものであり、「時代」、「世代」による時間的な変化の影響が小さいこと、④自動車分担率の変化の要因は「時代」、「年齢」、「世代」の全ての影響を受けていること等が示された。