2021 年 7 巻 4 号 p. A_25-A_32
現在、革新的なモビリティの選択肢として自動運転車の導入が検討されているが、自動運転導入においては安全な走行空間の確保に加えて、路上での駐停車をどう制限するかが課題となる。そこで本研究では、ミクロ交通シミュレータを使用し、平均旅行速度を評価項目として用い、自動運転普及社会における車両性能や乗降空間、その周辺環境要因が与える影響の把握を行った。加えて、これら要因の組み合わせより停車を限定すべき街路環境を明らかにした。その結果、停車頻度の増加や右左折率の増加は旅行速度を低下させる要因であり、接続道路への右左折率が高い場合は停車頻度や車両性能によって乗降空間の設置を許容すべきでないことが明らかになった。