わが国の交通事故死者数は年々減少しているが、いまだに多くの人が交通事故で死傷している。群馬県の高校生の通学時の交通事故の発生は非常に多く大きな問題である。本研究は、群馬県の高等学校を対象に、親子関係が交通安全意識に与える影響を分析するにより、高校生の交通安全意識を明らかにすることを目的とする。
高校生を対象とするアンケート調査データを用い分析した結果、家庭での親子の接触は、親子の信頼関係を良好にし、親の信念に共感し、生活意識や交通安全意識の向上に正の効果があることを検証した。既存研究により、交通安全教育の効果が小さいこと、効果が継続しないことが課題としてあげられていたが、家庭環境を含む取り組みが交通安全意識を含む生活意識に影響を及ぼすことを示した。