2023 年 9 巻 2 号 p. B_56-B_61
開発途上国においては、データの入手容易性や低廉性から、インフラの計画、整備・運営にかかるビックデータの活用が期待されている。しかしながら、我が国の支援で実施される都市・交通インフラの計画・設計業務を例にとっても、未だ大規模なパーソントリップ調査を含む各種交通調査や実測調査に頼っており、途上国の計画業務の現場においてビックデータは有効活用されていない。本研究では、ラオスにおいてGPSプローブデータを活用し、同国で実施されたパーソントリップ調査と比較しながら、GPSデータの特性、トリップの定義や推計の際の課題を把握し、同GPSデータの都市・交通インフラの計画業務への適用可能性を検証した。