本研究では、付加車線事業の効果と交通容量の経年的な変化状況を把握することを目的として、渋滞発生状況、交通容量、車線利用率を比較分析した。渋滞発生状況分析より、付加車線が延伸したことで、PM の渋滞がほとんどなくなったことを確認した。一方、AM の渋滞は依然として発生しており交通容量を分析した結果、付加車線延伸後は渋滞発生時交通流率、渋滞中交通流率とも増加した。ただし、付加車線延伸後を経年的にみると、渋滞発生時交通流率、渋滞中交通流率とも年々減少していることを明らかにした。また、付加車線延伸後の交通容量を車線別にみると、走行車線と追越車線で減少し、付加車線で増加している。付加車線は経年的に利用されるようになっている状況であり、この増加がなければ、交通容量はさらに低くなっている可能性を考察した。