2018 年 2018 巻 11 号 p. 4-7
日本の自動車技術の分野では、意外なことに大規模な産学連携の事例がほとんどない。複数の企業や大学がコンソーシアムで活動する欧州との大きな差だ。こうした現状に対する産学共通の危機感を背景に、SIP「革新的燃焼技術」では持続的な産学連携体制の構築を目指して取り組んでいる。「産産」「学学」を含む新たな産学連携体制でガソリンエンジンの最大熱効率50パーセントに挑むのが、研究責任者としてガソリン燃焼チームを率いる慶應義塾大学の飯田訓正特任教授と産業界の立場からプロジェクトに関わるトヨタ自動車の中田浩一部長だ。