抄録
【目的】被殻出血の急性期治療方針を回復期機能予後から検討した.【方法】対象は当院で回復期治療を施行した314例であり,治療方法別,年齢別,血腫量別,CT分類別,損傷側,性別,入院待機期間別に,FIM,BI,歩行自立度を統計学的に検討した.【結果】機能予後は年齢,血腫量,入院待機期間,CT分類別に,FIM,BI,歩行自立度で有意差を認め,保存的治療が良好な傾向を認めた.手術治療群は入院待機期間が有意に長期であった.年齢と血腫量を揃えた解析では,手術治療群は年齢が70歳未満で血腫量が60 ml以上に限定して,保存的治療群以上に良好な可能性を認めた.【結論】被殻出血の機能予後は保存的治療が良好な傾向であったが,限定症例には外科治療の定位的血腫除去術が推奨される.機能予後の向上には早期リハビリテーション体制の強化が急務であり,入院待機期間の短縮が必須である.