脳卒中
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症例報告
椎骨脳底動脈のtandem lesionを経皮的脳血管形成術のみで 治療し得た急性期脳梗塞の1例
徳田 直輝今井 啓輔濱中 正嗣山田 丈弘山﨑 英一辻 有希子竹上 徹郎池田 栄人武澤 秀理中川 正法
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2013 年 35 巻 1 号 p. 24-29

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抄録
 要旨:症例は52歳男性.突然の呂律困難と歩きにくさを自覚し発症より5時間で当院に救急搬送された.来院時,傾眠,構音障害,両上下肢の運動失調がみられ,頭部MRIで両小脳半球,右海馬,両後頭葉の脳梗塞,頭部MRAで脳底動脈閉塞がみとめられた.内科的治療を開始するも,入院2時間後に昏迷と四肢麻痺を呈したため,緊急脳血管内血行再建術を実施した.脳血管撮影では右椎骨動脈の完全閉塞,左椎骨動脈(V4)の90%狭窄病変,脳底動脈先端部の血栓をみとめた.左V4狭窄病変に対する経皮的脳血管形成術のみで,脳底動脈先端部の血栓が消失したため手術を終了した.術後経過は良好であり歩行可能なレベルにまで改善し,第30病日に転院した.本例では,近位狭窄の解除による血流の改善効果のみで遠位部血栓をwashoutできた.塞栓子より近位部に高度狭窄を伴うtandem lesionの血行再建術について示唆に富む1例であり報告する.
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© 2013 日本脳卒中学会
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