脳卒中
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総説
脳梗塞を標的とした低用量G-CSF の臨床応用
瀧澤 俊也
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キーワード: G-CSF, neurogenesis, stroke
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2014 年 36 巻 2 号 p. 125-128

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抄録
要旨:神経再生治療として,骨髄幹細胞やiPS 細胞などの先駆的研究が行われているが,技術的・倫理的なハードルが有り臨床応用には時間を要する.一方,低用量G-CSF 静注は既存薬の適応拡大であり,安全性や倫理的側面で現実性の高い再生治療と位置づけられる.我々は本邦で初めて中大脳動脈領域の脳梗塞患者18 例に対し,発症第1 日ないし第7 病日に低用量G-CSF を5 日間静注する第1相臨床研究を行った.その結果,G-CSF 150 ないし300 µg/body/ 日投与では白血球数は40000/µl 以下に推移し,脾腫などの副作用は出現しなかった.また第7 病日投与群と比べて第1 病日投与群で,90日後の神経徴候(Barthel Index)の改善を認めた.この研究を基盤として国内5 大学との共同研究で100例規模のプラセボ対照第II 相試験を実施中であり,この臨床研究結果が脳梗塞治療の新たな選択肢に発展することを期待する.
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© 2014 日本脳卒中学会
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