2014 年 36 巻 2 号 p. 96-98
要旨:小児の脳卒中には小児にのみ見られる疾患と小児成人両者に見られる疾患が存在する.成人と比較して遥かに頻度は少ないが,成人とは異なる病態を有し,その原因が多岐にわたることが小児の脳卒中の最大の特徴である.米国のデータによれば虚血性脳卒中が57%,出血性脳卒中が43%を占める.小児の脳卒中の原因の中でも特に重要と思われる新生児の出血性脳卒中,急性小児片麻痺,もやもや病,動脈解離,脳動静脈奇形に焦点を当て解説を行う.最後に小児の脳卒中の課題についても言及する.