2023 年 45 巻 3 号 p. 229-235
【背景および目的】適切な治療を行っても,重篤な転帰をたどる脳卒中患者がいる.本研究の目的は,入院時の情報から虚血性脳卒中患者の重篤な転帰を予測することである.【方法】5年9カ月間に入院した発症7日以内の脳梗塞,または一過性脳虚血発作連続例の前向き追跡調査データを用い,入院時情報(年齢,性別,発症前mRS, 入院時NIHSS)と90日後の重篤な転帰(mRS 5–6)との関連を調べた.【結果】2,106例(中央値77歳,男性58%)を解析した.重篤な転帰は14%に認め,多変量解析により年齢(オッズ比:10歳ごと1.8, 95%信頼区間:1.5–2.1),発症前mRS(1.3, 1.2–1.5),入院時NIHSS(5点ごと2.2, 2.0–2.4)が独立して,重篤な転帰に関連した.特に,80歳以上かつ入院時NIHSS≥26は84%が重篤な転帰であった.【結論】年齢と入院時NIHSSから90日後の重篤な転帰が予測できた.