脳卒中
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高血圧自然発症ラット (SHR) における脳虚血, 血行再開通後の脳組織内malonyldialdehyde (MDA) 濃度とAllopurinolの作用
川上 正人伊東 亨栃木 捷一郎
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1988 年 10 巻 5 号 p. 400-403

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抄録
高血圧自然発症ラット (SHR) を用いて両側総頚動脈3時間結紮後, 30分間の血行再開通を行い, 予めxanthine oxidase阻害作用を有するallopurinol, 400mg/kgを経口投与した群と対照群における脳組織内の過酸化脂質をmalonyldialdehyde (MDA) を指標として測定し, 比較検討した.結果はsham群, 対照群でそれぞれ68.90±3.46, 83.27±5.18 (nmol/gm) であったのに対し, allopurinol投与群では67.62±3.28 (nmol/gm) となり, 対照群に比べて有意に低値を示した (p<0.05).
以上の結果よりallopurinolは脳虚血および血行再開通により惹起されるxanthine oxidase-linked free radicalによる脂質過酸化反応を抑制することが示唆された.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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