脳卒中
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血液凝固第XI, XIII因子欠乏症による反復性皮質下出血の1例
谷中 清之小林 栄喜亀崎 高夫野村 展生能勢 忠男
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1991 年 13 巻 2 号 p. 120-124

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抄録
症候性皮質下出血の原因には, 脳腫瘍をはじめとして, 動静脈奇形, Cerebral amyloid angiopathyや出血性素因等が挙げられる.今回我々は, 希な血液凝固因子欠乏症による反復性皮質下出血の1例を経験した.症例は62歳の男性で, 計4度の皮質下出血をくり返した.CT・MRI・血管造影をはじめとする画像診断, 一般血液凝固系検査及び脳組織生検にて異常を認めず, 詳細な凝固因子の検索にて凝固第XI因子及びXIII因子の低下を認めた.本症例では明らかな遺伝歴を認めず, 複数の因子が低下していた事から, 後天性欠乏症と考えられた.これらの因子の欠乏症は非常に希であり, 一般的な凝固系検査では異常を示さず見逃され易い.画像診断・組織生検等にて出血の原因が明らかでない場合, 詳細な凝固系因子の検索が必須であろう.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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