脳卒中
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後下小脳動脈瘤における両下肢麻痺
2症例の報告
藤井 康伸小川 彰嘉山 孝正桜井 芳明
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1991 年 13 巻 2 号 p. 75-79

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抄録
両下肢麻痺にて発症した破裂椎骨動脈・後下小脳動脈瘤を2例報告した.症例1は, 58歳, 女性.頭痛, 嘔気, 嘔吐, 意識消失で発症.入院時, 両下肢麻痺と外転神経麻痺が認められた.症例2は, 61歳, 女性、意識消失にて発症.入院時, 四肢麻痺が認められ, 麻痺は下肢により強かった.両者とも, CTにて脳底槽にくも膜下出血が認められ, 脳血管撮影にて, 右後下小脳動脈起始部に脳動脈瘤が認められた.脳動脈瘤根治術 (neck ligation & clipping) 施行後には, 両下肢麻痺は徐々に改善した.両下肢麻痺は, 後下小脳動脈瘤の特徴的な症状としては認識されていない.本2症例では, 動脈瘤が正中部にあり, 橋下部から延髄上部に位置し, 内側・後方・上向きである点で共通していた.よって, 両下肢麻痺は, このような位置と向きの後下小脳動脈瘤の破裂における特徴的な神経脱落症状の1つとなりうると考えられた.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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