脳卒中
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Gasperini症候群の3例
臨床的および神経放射線学的検討
高松 和弘滝沢 貴昭佐藤 昇樹佐能 昭宮本 勉
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1993 年 15 巻 2 号 p. 137-143

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抄録

われわれは3例のGasperini症候群を経験したので臨床症状・脳血管撮影所見・MRI所見を中心に検討を加え報告した.脳幹梗塞の42歳・女性と70歳・男性, 脳幹出血の42歳・男性の3例を対象とした.患側症状として全例に第V・VI・VII・VIII脳神経の末梢性麻痺と小脳症状, 1例にHorner症候群, 対側症状として3例に頸部以下の感覚障害と2例に筋力低下を認めた.脳血管撮影で橋出血例では異常は認められなかったが橋梗塞例では1例に両側椎骨動脈閉塞と1例に脳底動脈狭窄を認めた.MRIでは全例に患側橋下部被蓋外側に責任病巣を認めた.橋梗塞による本症候群は椎骨および脳底動脈の主幹動脈病変のために脳底動脈の穿通枝である傍正中動脈群, 短周辺動脈群, 長周辺動脈群の終末域梗塞 (terminal zone infarction) として生じる可能性が示唆された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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