脳卒中
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自覚症状からみた潜在性脳梗塞様病変
小林 祥泰小出 博己山下 一也卜蔵 浩和山口 修平
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1993 年 15 巻 3 号 p. 189-195

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抄録

脳ドックを受診した脳卒中の既往がなく神経学的に異常のない健常成人124名 (40~79歳) を対象に自覚症状を物忘れ, 意欲低下などの精神的症状と頭痛, めまいなどの身体的症状に分けてMRI上の潜在性脳梗塞様病変および脳血流, 認知機能, 心理状態との関連を検討した.物忘れの自覚は54%に見られ, 加齢と共に増加した.物忘れ単独群 (A-II群 : 46名) では潜在性脳梗塞様病変の頻度は自覚症状のない群 (A-1群 : 57名) と差を認めなかったが, 意欲低下などを伴う群 (A-III群 : 21名) では潜在性脳梗塞様病変が47.6%とA-I群の10.5%, A-II群の10.9%に比して有意に高率に認められ, 脳血流, 言語性認知機能も低下を示した.またSelfrating Depression Scaleでも有意に高値であった.身体的症状についてはこれらの関係は認められなかった.軽度のうつ状態と潜在性脳梗塞様病変が関連していることが示唆された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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