脳卒中
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臨床的にRINDと診断された症例のcomputed tomographyの検討
能勢 忠男牧 豊秋本 宏小野 幸雄兵頭 明夫
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1980 年 2 巻 4 号 p. 350-354

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抄録

臨床症状が24時間以上続き3週以内に消失したretrospectiveにいわゆるRINDと診断された症例22例のCT所見を分析し, その所見を正常群, 萎縮ないし硬塞群, 出血群に分類した.
3群の頻度はほぼ1 : 1 : 1であり出血性病変もかなりの頻度でいわゆるRINDの発症機転となっている.本論文では出血例について詳細に述べる.
さらに著者らはreversible ischemic neurological deficitに対応する名称として出血性のものに対してreversible hemorrhagic neurological deficicit, RHND, なる名称を提唱する.そして, この両者を含めた呼称としてLoeb, 大友, 亀山, 喜多村の提唱する完全回復性脳卒中 (Stroke with full recovery, SFR, or Apoplexy with full recovery, AFR) なる名称を支持する.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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