ネコ脳皮質組織における虚血後 (中大脳動脈閉塞) の反応性充血について, 虚血時間と出現する反応性充血の関係を脳血液容積の変化を直接測定できる光電法を用いて定量的に検討した.1分未満の虚血では, 再開通後の反応性充血は出現しなかった.1分以上の虚血より, 再開通後の反応性充血がみられるようになり, 虚血時間の延長につれて再開通後の反応性充血が著明となり, 持続時間も延長した.反応性充血が出現するまでには虚血1分間という時間が必要であり, その出現機序に代謝性因子と自動調節能の障害の両者の関与が示唆された.