ウイルス
Online ISSN : 1884-3433
Print ISSN : 0042-6857
ISSN-L : 0042-6857
特集:Double Strand RNA Virusのウイルス学
ロタウイルス
河本 聡志谷口 孝喜
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 64 巻 2 号 p. 179-190

詳細
抄録
 ロタウイルスは,冬季乳幼児嘔吐下痢症の病因ウイルスである.ロタウイルス胃腸炎により,開発途上国を中心に毎年約45万人の乳幼児が死亡している.感染性はきわめて高く,先進国においても,ほぼすべての乳幼児が5歳までに感染し,発症する.1973年にヒトロタウイルスが発見されて以来,ウイルスの粒子構造,遺伝子構造,抗原構造,各ウイルス蛋白質の構造と機能,複製,病態,疫学,進化などが明らかになってきた.また,近年のリバースジェネティクス系の開発,応用により,ロタウイルス研究は新たな展開をみせている.本稿では,ロタウイルス研究に関して最新の知見を交えて紹介したい.
著者関連情報
© 2014 日本ウイルス学会
前の記事 次の記事
feedback
Top