日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
特異な破裂形態および興味ある臨床経過を呈し内側大腿回旋動脈瘤が疑われた1例
渡辺 正明阿部 俊文猪狩 次雄
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ジャーナル オープンアクセス

2006 年 15 巻 4 号 p. 449-452

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抄録
内側大腿回旋動脈瘤を疑った症例を経験した. 79歳男性で, 左大腿部の腫脹を主訴とし, CT検査上破裂性大腿動脈瘤が疑われた. 動脈造影では大腿深動脈近位側から5個の房状の動脈瘤が連続して認められた. 浅大腿動脈は閉塞し, 左下肢血流は大腿深動脈からの側副血行のみで維持されていた. 可及的に動脈瘤を切除し, 人工血管パッチによる断端形成を施行した. 約5年後に仮性動脈瘤を発症したが, 人工血管を間置する形で再建した. 内側大腿回旋動脈瘤は整形外科における股関節手術後や外傷などにより発症する稀な動脈瘤である. 本症例は内側大腿回旋動脈を巻き込んで発症した嚢状の大腿深動脈瘤あるいは動脈硬化性の内側回旋大腿動脈瘤の可能性が示唆された.
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