日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
高度炎症所見を伴った膝窩動脈瘤の1手術例
森 秀暁柴田 正幸
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 20 巻 4 号 p. 717-720

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抄録
症例は65歳,男性.38°C台の発熱,右膝関節周囲の発赤,疼痛を伴う拍動性腫瘤が出現した.右膝上膝窩動脈に石灰化および壁在血栓を伴った最大径37 mmの動脈瘤を認めた.血液検査では炎症所見を有したが,他臓器に感染徴候はなかった.血液細菌培養は陰性であった.炎症の沈静化を待ち手術を行う方針であったが,疼痛コントロールが困難であった.炎症所見は右膝窩動脈周囲に限局していることから準緊急的に動脈瘤切除術を行う方針とした.手術は動脈瘤を切除し,対側の大伏在静脈を用いて血行再建を行った.動脈瘤は周囲組織との癒着が高度ですべての炎症組織を摘出するのは困難であった.摘出した動脈瘤壁および壁在血栓の細菌培養の結果は陰性であった.術後約1カ月のリハビリテーションを要したが,神経学的異常は認めなかった.
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