日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
鎖骨下動脈盗血症候群に対して総大腿動脈をinflowとする両上肢への非解剖学的バイパス術を施行した1手術例
森下 篤冨岡 秀行片平 誠一郎
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2011 年 20 巻 4 号 p. 721-724

詳細
抄録
症例は,66歳,女性.両上肢のしびれ,めまいにて来院.両側鎖骨下動脈閉塞を認めた鎖骨下動脈盗血症候群に対して,総大腿動脈をinflowとする左腋窩動脈および右上腕動脈への非解剖学的バイパス術を施行した.術後3年経った現在でも,症状は消失し良好なバイパスの開存を確認している.両上肢への血行再建を要する症例で胸部大動脈の石灰化が激しい場合はinflowを総大腿動脈とする術式も選択肢の一つとして有用であると考えられた.
著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top