日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
感染性腕頭-内頸静脈血栓症に対し血栓除去術が有用であった1例
溝口 裕規榊 雅之芝本 愛白川 岳政田 健太大竹 重彰
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2012 年 21 巻 2 号 p. 149-152

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抄録
症例は35歳女性,統合失調症.団地の4階から墜落しショック状態で当院へ救急搬送,全身性多発骨折の診断にて入院となった.全身管理のため右内頸静脈より中心静脈カテーテルを留置,第12病日に39度の発熱がみられ,カテーテル感染症を疑い抜去した.また,血液培養よりEnterococcus faeciumが検出された.第19病日,右頸部のカテーテル抜去部より血性膿の流出がみられ,頸胸部造影CTを施行したところ,右内頸静脈から右腕頭静脈,右鎖骨下静脈にかけて血栓を認め,感染性血栓症と診断した.肺塞栓を併発する可能性が高いことや感染コントロールが必要なため,手術による血栓除去術の適応と考え手術を施行した.手術アプローチは右頸部および胸部の2方向からのアプローチを選択し,右腕頭静脈の血栓除去術および右内頸静脈切除術を施行した.術後,特記すべき臨床症状はなく感染徴候は軽快した.抗生物質投与に抵抗性の感染性血栓症には手術療法が有用であると考えられた.
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