日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
急性心不全を契機に発見された弓部大動脈瘤-肺動脈瘻の1手術症例
陣内 宏紀樗木 等内藤 光三坂口 昌之片岡 浩海松本 倫典
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2012 年 21 巻 5 号 p. 687-690

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抄録
要  旨:64歳男性.低血圧,急性肝腎障害にて当院救急外来受診となる.胸部CTおよび心エコーにて弓部大動脈瘤の肺動脈への破裂(弓部大動脈瘤-肺動脈瘻)を認めた.カラードップラーエコーでは大動脈瘤から肺動脈へのシャントが描出された.カテーテル検査では弓部大動脈瘤-肺動脈瘻を呈し,Qp/Qsは3.1であった.心不全による高度の肝腎機能低下があったためICUにて内科的治療を施行後,準緊急的に弓部大動脈人工血管置換術,肺動脈瘻閉鎖術を行った.補助循環として低体温循環停止法および選択的脳分離体外循環法を用いた.瘻孔部は直接縫合にて閉鎖した.手術後左右シャントは消失し,心不全も改善し術後30日で軽快退院した.弓部大動脈瘤の肺動脈への破裂は稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.
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