日本血管外科学会雑誌
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Print ISSN : 0918-6778
症例
Buerger 病に対する腰部交感神経切除術の治療効果判定にインドシアニングリーン蛍光造影法が有用であった1 例
猪狩 公宏工藤 敏文豊福 崇浩地引 政利井上 芳徳
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2014 年 23 巻 1 号 p. 53-56

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抄録
要旨:Buerger 病の潰瘍に対しては腰部交感神経切除術(lumbar sympathectomy; LS)が施行されるが,今回われわれは新しい診断法であるインドシアニングリーン蛍光造影法(indocyanine green fluorescence imaging; ICG-FI)を用いてLS の治療効果判定に有用であった症例を経験した.症例は39 歳,男性.Buerger 病による右第5 趾潰瘍が保存的治療に抵抗性であったことからLS を施行した.ICG-FI では最大輝度および最大輝度到達までの時間を計測項目とし,足背部および足趾基部で測定したところ,治療前:足背部(59.7,44 秒),足趾基部(22.3,46 秒),治療後:足背部(63.9,25 秒),足趾基部(21.2,35 秒)と,いずれも治療後に改善を認めた.ICG-FI は潰瘍部の局所血流評価も可能であり,新たな検査として期待できる.
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