【目的】EVAR術中の下腸間膜動脈(IMA)と腰動脈(LA)に対するコイル塞栓術可否の予測を試みた.【方法】74例を対象とし,血管内径とLAの起始部に直交する大動脈径(直交径)について検討した.【結果】IMAは52本中,50本で塞栓が可能であり(96.2%).LAは開存していた190本中144本に対して塞栓を試み,106本(73.6%)で塞栓が可能で,塞栓成功群でLA内径は有意に太く,直交径は有意に小さく,LA内径が2 mm以上かつ直交径が36.1 mm以下のLA80本では,72本(90%)でコイル塞栓が可能であった.【結論】EVAR術中の塞栓は,IMAでは高率に施行可能で,LAは,内径が2 mm以上,直交径36.1 mm以下のLAで,高率に可能であった.