日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
原著
腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術中,大動脈分枝コイル塞栓可否の予測因子
青木 淳 丸田 一人保坂 憲史益田 智章尾本 正堀川 優衣
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 28 巻 6 号 p. 389-396

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抄録

【目的】EVAR術中の下腸間膜動脈(IMA)と腰動脈(LA)に対するコイル塞栓術可否の予測を試みた.【方法】74例を対象とし,血管内径とLAの起始部に直交する大動脈径(直交径)について検討した.【結果】IMAは52本中,50本で塞栓が可能であり(96.2%).LAは開存していた190本中144本に対して塞栓を試み,106本(73.6%)で塞栓が可能で,塞栓成功群でLA内径は有意に太く,直交径は有意に小さく,LA内径が2 mm以上かつ直交径が36.1 mm以下のLA80本では,72本(90%)でコイル塞栓が可能であった.【結論】EVAR術中の塞栓は,IMAでは高率に施行可能で,LAは,内径が2 mm以上,直交径36.1 mm以下のLAで,高率に可能であった.

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