日本血管外科学会雑誌
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Print ISSN : 0918-6778
症例
Modified Sims’ Positionが有用であった膝窩動脈外膜囊腫の1例
森 晃佑 西村 征憲横田 敦子矢野 光洋
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 28 巻 6 号 p. 397-401

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抄録

膝窩動脈病変はその部位によって術中の体位やアプローチ法が異なるが,過去の膝窩動脈外膜囊腫症例のほとんどで後方アプローチが用いられている.今回,浅大腿動脈遠位部から膝窩動脈全長に及ぶ広範囲の膝窩動脈外膜囊腫に対し,術中体位としてmodified Sims’ positionを用いた症例を経験したので報告する.患者は64歳,女性.主訴は半年前からの右下腿間欠性跛行.閉塞性動脈硬化症の診断で血管内治療が選択されたが,その時の血管内超音波検査で外膜囊腫が疑われ,造影CT・MRI検査で膝窩動脈外膜囊腫と診断した.病変は浅大腿動脈に及んでいたが,modified Sims’ positionにて膝上部の内側アプローチと膝窩部の後方アプローチを併用することで広範囲の動脈切除と血行再建を術中の体位変換なしに施行し得た.膝窩動脈全長を超えて拡がるような広範囲病変の場合にはmodified Sims’ positionが有用と思われた.

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