日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
講座
慢性腸管虚血
隈 宗晴
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 30 巻 4 号 p. 205-209

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抄録

慢性腸管虚血(chronic mesenteric ischemia: CMI)は主に動脈硬化により腹腔動脈,上腸間膜動脈および下腸間膜動脈が慢性的に狭窄あるいは閉塞し,それにより消化管の血行障害をきたしたものである.典型的な症状は食後の腹痛と体重減少である.診断は臨床症状とCTやMRI,血管造影を用いた腸間膜動脈系の画像評価により行われる.臨床症状が進行したCMIではQOLの改善と腸管梗塞の予防の目的で血行再建が行われる.血管内治療が第一選択となっており,血管内治療が適応外あるいは不成功例や反復する再狭窄例に外科手術が行われる.

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