再発静脈瘤に関し,国際的にrecurrent varices after surgery(REVAS)と呼称し,手術既往部位での再発は勿論のこと,非加療部に生じた静脈瘤もREVASの範疇に含まれる.再発静脈瘤の原因としては,不十分な術前評価に基づく不適切手術,不適切もしくは不完全な手術手技や,血流遮断部の血管新生による逆流,さらに手術既往部位と異なる部位での静脈瘤遺残も含めて静脈瘤進行などが挙げられる.このうち,誤った診断に基づく不適切な術式選択や稚拙な手術手技を原因とするREVASなどは,初回手術時の慎重な治療戦略により避けることができた可能性がある.またREVASと診断された時点では症例ごとに特異な静脈逆流形態を示し,定型的な術式では対応できない症例が多い.このため,初回手術以上に詳細な術前評価と術式選択,さらに卓越した手術手技が求められる.