日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
総説
総大腿動脈閉塞性病変に対する血行再建
小林 平
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 33 巻 2 号 p. 91-95

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抄録

下肢閉塞性動脈疾患に対する血行再建術は,その低侵襲性やデバイスの進歩に伴い,血管内治療全盛の時代となった.しかしながら,一般に総大腿動脈閉塞性病変は石灰化病変が多く,バルーン拡張のみでは長期開存が期待できず,また総大腿動脈は屈曲部に位置しており,ステントを留置した場合,ステント破綻の可能性があり,血管内治療の成績は良好とは言いがたい.またステントを留置した場合,穿刺困難となるなど問題点が多い.血管内治療全盛の時代においても総大腿動脈病変に対する内膜摘除術は第一選択の治療法であるといえる.一方で内膜摘除の手技(動脈切開法,パッチ形成術の有無,使用パッチの種類,断端の内膜固定の有無)は施設間で差がある.内膜摘除の手技別の成績については十分な検討が行われておらず,今後の検討課題であり,手技の標準化が望まれる.われわれ血管外科医は現状に満足することなく,より質の高い内膜摘除術を行う必要がある.

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