水環境学会誌
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畜産廃水を用いた微生物燃料電池における発電と微生物群集構造
市橋 修山本 希廣岡 佳弥子
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2012 年 35 巻 1 号 p. 19-26

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抄録
養豚廃水と酪農廃水の二種類の畜産廃水を用いて,エアカソード一槽型微生物燃料電池を運転した。それぞれのリアクターの最大電力密度は,養豚廃水を用いたリアクターでは831 mW・m-2,酪農廃水を用いたリアクターでは59 mW・m-2であった。また,両リアクターのアノードにおける微生物群集構造は大きく異なり,養豚廃水および酪農廃水リアクターからそれぞれ,Acidobacteria門,Proteobacteria門に近縁な細菌が見つかった。また,アノードで主に検出された細菌は流入廃水やカソードからのものとは異なっていた。 養豚廃水を用いた系では,カソードへの塩の析出が多く観察され,析出物にはリン,マグネシウム,カルシウムが高濃度に含まれていた。
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© 2012 公益社団法人 日本水環境学会
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