水環境学会誌
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35 巻, 1 号
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原著論文
  • 山崎 宏史, 蛯江 美孝, 徐 開欽, 稲森 悠平, 西村 修
    原稿種別: 原著論文
    2012 年 35 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/10
    ジャーナル フリー
    本研究では,流量調整・スクリーンを有する方式の浄化槽にディスポーザ排水を導入した場合の処理性能への影響を明らかにするために,スクリーンによる固液分離能と汚泥返送量をパラメーターとした検討を行った。排水処理性能では,好気担体流動槽において,BODは微生物による同化反応により,ほぼ全ての溶存態BODが固形態BODに変換されるとともに,窒素は流入負荷の増加に伴い,微生物への同化反応が進行し,固形態T-Nが高くなることが明らかとなった。また,生成した固形態のBODとT-Nは,沈殿槽において,高い除去率で除去された。貯留汚泥への影響では,ディスポーザ排水の導入により,汚泥貯留量は増加するとともに,脱窒反応が進行した。また,高度処理化を図るために,汚泥返送量を増加した結果,汚泥返送量を流入水量の2倍に設定することで,処理水BOD 17.9 mg・L-1,T-N 13.2 mg・L-1と低下した。
  • 都筑 良明, 荒巻 俊也
    原稿種別: 原著論文
    2012 年 35 巻 1 号 p. 9-18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/10
    ジャーナル フリー
    都市分散型水資源3種類と用途5種類について,一般市民と行政等担当者を対象にアンケート調査を行い,両者の選好等を比較検討した。階層分析法(AHP)の評価基準は,行政等担当者が一般市民よりも,安定性(社会),事業費用および期間(経済),水環境(自然)を重視していた。水源の評価は両者とも雨水,下水処理再生水,地下構造物浸出水の順であった。用途は両者とも災害用水,農業・園芸用水の評価が比較的大きかった。支払意志額(WTP)については,行政等担当者の公的WTPが全体的に大きく(行政等担当者:4,172-21,572 円・人-1・年-1 (YPY),一般市民:6,152-17,336 YPY),私的WTPが全体的に小さい(行政等担当者:1,106-4,044 YPY, 一般市民:2,561-5,934 YPY)という結果が得られた。
ノート
  • 市橋 修, 山本 希, 廣岡 佳弥子
    原稿種別: ノート
    2012 年 35 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/10
    ジャーナル フリー
    養豚廃水と酪農廃水の二種類の畜産廃水を用いて,エアカソード一槽型微生物燃料電池を運転した。それぞれのリアクターの最大電力密度は,養豚廃水を用いたリアクターでは831 mW・m-2,酪農廃水を用いたリアクターでは59 mW・m-2であった。また,両リアクターのアノードにおける微生物群集構造は大きく異なり,養豚廃水および酪農廃水リアクターからそれぞれ,Acidobacteria門,Proteobacteria門に近縁な細菌が見つかった。また,アノードで主に検出された細菌は流入廃水やカソードからのものとは異なっていた。 養豚廃水を用いた系では,カソードへの塩の析出が多く観察され,析出物にはリン,マグネシウム,カルシウムが高濃度に含まれていた。
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