日本水処理生物学会誌
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UASBリアクターを用いたメタノール廃水の嫌気性処理に関する研究
閻 峰小林 拓朗高橋 慎太郎李 玉友大村 達夫
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2011 年 47 巻 2 号 p. 95-102

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抄録

メタノール排水は製紙産業や化学産業から多く排出される.本研究はメタノール廃水のUASB処理性能を把握することを目的として,中温条件のUASBリアクターを用いてメタノールを唯一の炭素源とした人工排水の連続処理実験を行った.連続運転は430日以上の長期に渡って行い,容積負荷を2.5 kgCODCr・m-3・d-1から120 kgCODCr・m-3・d-1まで段階的に上昇させた.容積負荷30kgCODCr・m-3・d-1においてS-COD除去率95%以上を達成するとともに,グラニュールの形成・維持が確認された.グラニュールの粒径は0.1~2mmであり,SEMによって球菌が凝集している様子が観察された.メタン生成活性試験ではメタノールと水素に高い利用活性が見られた.クローン解析とFISH法による解析の結果からグラニュールで優占している古細菌はメタノール資化性のMethanomethylovorans hollandicaであることが示唆された.

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© 2011 日本水処理生物学会
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