Journal of Traditional Medicines
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Quality evaluation of processed ginger products (shokyo and kankyo) according to their color values and pungent compound contents
Misato Doui-OtaMasayuki MikageNobuo Kawahara
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キーワード: ginger, processing, color, gingerol, shogaol
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2013 年 30 巻 2 号 p. 62-71

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抄録
日本では, ショウガの乾燥品を 「生姜」, 湯煎または蒸製品を 「乾姜」 としているが, これらの品質は加工方法の違いに影響される。 我々はショウガの色彩の変化は加熱方法により異なり, その変化は 6-shogaol の 6-gingerol に対する割合 ([S/G]) と相関していることを明らかにした。 すなわち, 蒸製品の a* 値 (赤み) と 6-shogaol の 6-gingerol に対する割合 ([S/G]) の間に正の相関が認められたが, 湯煎品では成分比によらず a* 値はほぼ一定であった。 また, 180℃での加熱品では [S/G] と a* 値に対数曲線上の相関が認められた。 本研究では, 上述の結果を応用して市場品 「生姜」, 「乾姜」 の品質評価を行なった。
 その結果, 大半の 「生姜」 の a* 値は [S/G] と対数曲線上の相関が認められたが, 表面に白味を帯びた検体の a* 値は 2 以下となり, 曲線と離れた場所に位置した。 一方 「乾姜」 の a* 値と [S/G] の関係は, 正の相関を成すもの, [S/G] に関わらず a* 値が 9 付近のもの, a* 値が 8 以下のものの 3 パターンに分かれた。 これらの調製法は順に蒸製, 湯煎, 低温での湯煎品であると判断した。 以上, 色彩と [S/G] の値から調製法が予測できることを明らかにした。
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© 2013 Medical and Pharmaceutical Society for WAKAN-YAKU
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