Journal of UOEH
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Excessive myelin outfoldingを呈した常染色体劣性遺伝の運動感覚性ニューロパチーの一女児例
大西 晃生楢崎 修花井 敏男
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1998 年 20 巻 4 号 p. 345-352

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抄録

両親がいとこ同士で, 腓腹神経にユニークな髄鞘異常を呈し, 文献上稀な常染色体劣性遺伝の運動感覚性ニューロパチー(HMSN)の3歳女児例を報告する. 臨床像は通常のHMSNⅠ型と同様であったが, 腓腹神経の組織学的所見で髄鞘塊が軸索内でなく外側のシュワン細胞原形質内に突出するいわゆるexcessive myelin outfoldingが認められた. 腓腹神経の有髄, 無髄線維数はともに対照より低値を示した. 近年本例のような症例はHMSN4BまたはCMT4Bと呼ばれ, その発症責任遺伝子解析が現在進行中である.

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© 1998 産業医科大学
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