抄録
障害児・者を対象としたこれまでの研究で,自宅浴室の整備の限界や介助者の負担の問題が明らかになったことから,入浴行為を自宅の中だけで完結させるのではなく,地域に拡大して捉え,安全かつ快適で質の高い入浴環境や支援のあり方を検討するため,アンケート及び訪問調査により実態把握をおこなった。その結果,親の身体的負担や仕事と介助の両立の問題に対して,施設入浴やヘルパーを利用した自宅入浴のニーズが高いことがわかった。そして,これらの利用は,親の支援だけでなく,本人の社会参加や地域での交流にもつながっていることがわかった。今後は施設入浴の回数制限の緩和など親や本人の生活スタイルにあわせた制度づくりが必要である。