抄録
と畜場採血及び農場巡回で採取した豚血清計1,223 検体について,牛で問題となるアルボウイルスである牛流行熱ウイルス(BEFV),アカバネウイルス(AKAV),アイノウイルス(AINOV),チュウザンウイルス(CHUV)及びピートンウイルス(PEAV)の血清中和試験を実施した.抗体陽性率は,BEFV 0%(0/607),AKAV 12.0%(93/778),AINOV 22.4%(236/1,052),CHUV 0%(0/607),PEAV 2.7%(7/263)であった.陽性豚が確認されたAKAV,AINOV 及びPEAV について農場別にみると,陽性率はそれぞれ42.0%(29/69),40.6%(26/64)及び35.3%(6/17)であった.今回の調査で,AKAV,AINOV及びPEAVが佐賀県内の豚において流行していることが明らかとなった.