消化管重複囊胞に罹患した44~49日齢の肉用鶏13例を病理学的に検索した.長径28~70 mmの楕円球状囊胞が7例の十二指腸上行部遠位,3例の腺胃並びに各1例の食道,空腸及び腸間膜に密着していた.各囊胞は単房性及び非交通性であり,内腔に淡明粘液を満たしていた.組織学的に,全囊胞壁は腸粘膜上皮に類似する内張り上皮,固有層,3層の平滑筋及び被膜により構成され,囊胞と消化管はそれぞれ固有の平滑筋層を有していた.十二指腸に密着した囊胞の内張り上皮が有意に背丈の高い絨毛状突起を形成していた.得られた成績から,鶏の消化管重複症では囊胞の多くが固有の平滑筋層を有すること並びに十二指腸重複囊胞は同上行部遠位への密着及び内張り上皮による背丈の高い絨毛状突起の形成により特徴付けられることが示唆された.