日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
生菌剤の先行投与は抗菌剤投与による腸内細菌叢の撹乱及び薬剤耐性菌の選択を抑制する
堀口 華奈浜崎 日菜子川久保 和希稲葉 佑吏塚原 隆充福田 昭臼井 優加藤 敏英
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2026 年 79 巻 6 号 p. e79-e87

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抄録

抗菌剤の使用は薬剤耐性菌の選択及び腸内細菌叢の撹乱を起こす.生菌剤により抗菌剤の影響を制御することが期待されるが,有効な制御法については明らかでない.そこで今回,健康な哺乳子牛へ,抗菌剤としてセファレキシン(CEX)と生菌剤として酪酸菌(Clostridium butyricum)を異なるタイミングで投与し,薬剤耐性菌の選択及び腸内細菌叢の変化について,それぞれ培養法及び16S rRNAアンプリコンメタゲノム解析によって評価した.結果,抗菌剤に先行して生菌剤を投与したところ,抗菌剤のみを投与した場合に比べて,セファロスポリン耐性大腸菌の分離割合が低く抑えられ,腸内細菌叢の変動も抑制された.以上のことから,抗菌剤に先行して生菌剤を哺乳子牛に一定期間投与することで,薬剤耐性菌の選択が抑制され,腸内細菌叢の撹乱も緩和される可能性が示された.

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