日本獣医師会雑誌
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小動物臨床関連部門
麻酔中の循環不全により覚醒時に異常行動を起こした犬の1例
平野 勇二赤井 健二佐藤 光晴
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2026 年 79 巻 8 号 p. e151-e153

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抄録

麻酔中に重度な全身循環不全を起こした犬が,覚醒時に異常行動や神経学的異常を引き起こした.症例は吸入麻酔中にプロポフォールを追加注射し,直後に血圧・心拍の低下から心静止及び自発呼吸停止となった.胸部圧迫,人工呼吸とアドレナリンの注射を行い,心拍・呼吸は2分以内に再開し,血圧もノルアドレナリンの持続定量点滴によって30分で正常化した.しかし,その後激しい非協調性の運動と発声がみられたため,覚醒時にせん妄を疑いさまざまな治療を行った.メデトミジン,ベンゾジアゼピンなどは十分な効果は得られず,約20時間後に投与したアルファキサンによって安定化が得られた.麻酔中の循環不全が,重度で長時間続いた異常行動や神経学的異常を引き起こしたと考えられた.

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