日本獣医師会雑誌
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アイガモの消化管内寄生虫相に関する調査成績
清水 基博井上 勇浅野 紘臣
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2000 年 53 巻 6 号 p. 367-371

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抄録

1996年6月23日~1997年1月11日に, 秋田県, 神奈川県 (3群), 京都府, 島根県, 高知県および鹿児島県の6府県で, アイガモ農法として放飼されていたアイガモ8群計53羽について, 糞便検査および消化管内寄生虫検査を行った.糞便検査では神奈川県の23日齢, 27日齢および65日齢からコクシジウムのオーシストが検出され, 形態学的特徴からEimeria anatisと同定された.また秋田県の118日齢, 神奈川県の65日齢および鹿児島県の82日齢よりCapillaria属の虫卵が検出された.消化管内寄生虫検査では, Pseudechinostomum incoromatumおよびEchinostoma属吸虫が神奈川県の2群 (2/20羽, 1/5羽), Apatemon属吸虫が神奈川県の3群 (4/5羽, 7/20羽, 1/4羽), 京都府 (1/5羽) および鹿児島県 (2/6羽) から, Fimbriaria属条虫が神奈川県の3群 (1/5羽, 4/20羽, 2/4羽) から, また鹿児島県の6羽中4羽からCapillaria anatisおよび2羽からCapillaria nyrocinarumが検出された.

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