抄録
Oncorhynchus masouウイルスDNAのBamHI切断断片を組み込んだリコンビナントプラスミドを用い, サケ科魚類からのウイルスDNAの検出を試みた. プローブとしてウイルスDNAに特異な2種類のリコンビナントプラスミドを用いた. 培養によるウイルス分離法の成績と比較し, ウイルスDNAは不顕性感染魚あるいは死亡魚より2週間はやく検出可能であった. また, 北海道内で養殖されていた魚や自然の川の魚からもウイルスDNAが検出された. 本法の検出感度は細胞あたり10コピーのウイルスDNAであった.