抄録
SL系マウスの骨髄性白血病に由来するM1細胞を用い組換え型ヒトTNF (rH-TNF) またはマウスに誘導したTNF血清 (TNS) によるアルギナーゼの活性発現について検索した. M1細胞はrH-TNFまたはTNS存在下で培養すると増殖はただちに抑制され, それにともなって貧食能のある細胞に分化するが, rH-TNFあるいはTNSでは細胞障害性は認められなかった. TNS処理による貧食能を持つ細胞への分化はrH-TNF処理よりも早かったが, これはTNFの種特異性あるいはその他の分化誘導因子が含まれているためと考えられる. rH-TNFあるいはTNS処理により, アルギナーゼがM1細胞の培養液中に増加し, これは貧食能の増加と相関していた. これらの結果よりin vitroにおけるM1細胞の分化はアルギナーゼ活性の誘導を伴って起こることが示唆された.