Journal of Veterinary Medical Science
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ネコ伝染性腹膜炎罹患ネコの腹水におけるインターロイキン1活性の検出
後飯塚 僚古澤 修一溝口 昌子長谷川 篤彦
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1991 年 53 巻 3 号 p. 487-489

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抄録

ネコ伝染性腹膜炎(FIP)罹患ネコ10例の腹水中のインターロイキン1(IL-1)活性を測定したところ, 2例の腹水が弱い活性を示したのみであった. しかし, 腹水を40%硫安塩析により高分子の蛋白を除去した上清には, 未処理の腹水より高いIL-1活性が認められ, その活性はゲル濾過により分子量約15,000であることが明らかになった. そのうち1例の腹腔浸出細胞におけるIL-1の産生についてヒ卜のIL-1αおよびβcDNAをプローブとしてdot blot hybridization を用いて解析した結果, 腹水から分離した浸出細胞中にIL-IαおよびβのmRNAが検出され, 腹水中のIL-1活性の一部は浸出細胞に由来することが示唆された.ネコ伝染性腹膜炎(FIP)罹患ネコ10例の腹水中のインターロイキン1(IL-1)活性を測定したところ, 2例の腹水が弱い活性を示したのみであった. しかし, 腹水を40%硫安塩析により高分子の蛋白を除去した上清には, 未処理の腹水より高いIL-1活性が認められ, その活性はゲル濾過により分子量約15,000であることが明らかになった. そのうち1例の腹腔浸出細胞におけるIL-1の産生についてヒ卜のIL-1αおよびβcDNAをプローブとしてdot blot hybridization を用いて解析した結果, 腹水から分離した浸出細胞中にIL-IαおよびβのmRNAが検出され, 腹水中のIL-1活性の一部は浸出細胞に由来することが示唆された.

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